平成15年春期試験問題 午前問80
問80解説へ
システム開発における派遣契約に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- A社から派遣された開発要員からの苦情が軽微なものであったので,A社に通知せず処理した。
- B社から派遣された開発要員が,業務に精通していたので,プロジェクト完了まで1年を超えて使用した。
- C社から開発要員を派遣してもらい,委託側社内を開発場所とし,開発効率を上げるため,C社の代表者に指揮,命令を任せた。
- 人手不足に対応するため,取引のないD社の社員をいったんE社に派遣してもらった上で,その人をE社との派遣契約で受け入れた。
正解 イ問題へ
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解説
労働者派遣法は、労働者派遣が適切に行われることを目的として制定された法律です。対象業務の範囲、派遣事業の種別、二重派遣の禁止、派遣元事業主や派遣先事業主の講ずべき措置などについて定めています。
- 派遣先企業には派遣就業に関する事項を行う「派遣先責任者」を選任することが法的に義務づけられており、その行うべき事項の中に「当該派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に当たること」が定められています。(第41条)
- 正しい。一般的な業務では派遣受け入れ期間は最長で3年以内、専門性の高い26業務の派遣期間は無制限です。(第40条の2)
- 労働者派遣契約では、労働者と雇用関係にあるのは派遣元企業です。また、指揮命令関係があるのは派遣先企業と労働者との間です。
- 派遣元から派遣された労働者を、さらに派遣することを二重派遣といいます。
労働者派遣法における労働者派遣についての定義は『自己の雇用する労働者』と明確にあります。この行為は職業安定法第44条で禁止されている労働者供給に該当します。
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