平成20年秋期試験問題 午前問20
問20解説へ
主記憶装置の高速化の技法として,主記憶を幾つかのアクセス単位に分割し,各アクセス単位をできるだけ並行動作させることによって,実効アクセス時間を短縮する方法を何というか。
- 仮想記憶
- キャッシュメモリ方式
- ダイレクトメモリアクセス
- メモリインターリーブ
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解説
メモリインターリーブは、物理上はひとつである主記憶領域を、同時アクセス可能な複数の論理的な領域(バンク)に分け、それぞれのバンクに対してデータの読み書きを並列で行うことにより、メモリアクセスの高速化を図る技術です。メモリインターリーブでは、奇数アドレスはバンク1、偶数アドレスはバンク2というように、連続したアドレスを複数のバンクに割り振っていきます。通常は、連続するアドレスに次々とアクセスされることが多いため、見かけ上並列アクセスしているようになり、実効アクセス時間が短くなります。「主記憶に並列アクセス」ときたらメモリインターリーブです。
- 仮想記憶は、補助記憶装置(HDDなど)を仮想アドレス空間として使用することで、主記憶のサイズよりも大きなプログラムを実行可能にする方式です。
- キャッシュメモリ方式は、非常に高速にアクセスできるメモリをCPUと主記憶の間に介在させることによって、CPUと主記憶の速度差を埋め、CPUの処理効率を向上させる方式です。
- ダイレクトメモリアクセス(DMA)は、DMAと呼ばれる装置(伝送路)を用いて、CPUを介さずにメモリと入出力装置の間で直接データを転送する方式です。CPU処理と入出力装置動作を並行して行うことができるため効率が良くなります。
- 正しい。メモリインターリーブは、メモリ領域を複数のバンクに分けて並列アクセスすることで、実効アクセス時間の短縮を図る技法です。
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