平成25年春期試験問題 午前問37
問37解説へ
手順に示す処理を実施したとき,メッセージの改ざんの検知の他に,受信者Bがセキュリティ上できることはどれか。
〔手順〕
送信者Aの処理
〔手順〕
送信者Aの処理
- メッセージから,ハッシュ関数を使ってダイジェストを生成する。
- 秘密に保持していた自分の署名生成鍵を用いて,(1)で生成したダイジェストからメッセージの署名を生成する。
- メッセージと,(2)で生成したデータを受信者Bに送信する。受信者Bの処理
- 受信したメッセージから,ハッシュ関数を使ってダイジェストを生成する。
- 受信したデータ,(4)で生成したダイジェスト及び送信者Aの署名検証鍵を用いて,署名を検証する。
- メッセージが送信者Aからのものであることの確認
- メッセージの改ざん部位の特定
- メッセージの盗聴の検知
- メッセージの漏えいの防止
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解説
設問の手順は、デジタル署名の作成と検証の流れを表しています。
デジタル署名は、公開鍵暗号方式の秘密鍵・公開鍵の鍵ペアを使用して、メッセージ(データ)が改ざんされていないこと、署名を作成したのが送信者本人であることを確かめる技術です。なお、改ざんの検知はできますが、改ざん部位の特定および訂正機能はもちません。
デジタル署名は、公開鍵暗号方式の秘密鍵・公開鍵の鍵ペアを使用して、メッセージ(データ)が改ざんされていないこと、署名を作成したのが送信者本人であることを確かめる技術です。なお、改ざんの検知はできますが、改ざん部位の特定および訂正機能はもちません。
- 正しい。送信者の秘密鍵で作成された署名は、対となる送信者の公開鍵でしか検証をすることができません。Aの公開鍵で署名の検証ができたということは、その署名はAの秘密鍵で作成されたということを意味します。秘密鍵を所有しているのはAだけですから、送信者がAであることを確認することができます。
- 改ざんを検知する機能はありますが、その部位が改ざんされたのかを特定することはできません。
- 通信経路上での盗聴を検知する機能はありません。
- メッセージそのものは暗号化していないので、漏えい防止はできません。
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