平成27年春期試験問題 午前問16
問16解説へ
コンピュータシステムの信頼性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- システムの遠隔保守は,MTTRを長くし,稼働率を向上させる。
- システムの稼働率は,MTTRとMTBFを長くすることによって向上する。
- システムの構成が複雑なほど,MTBFは長くなる。
- システムの予防保守は,MTBFを長くするために行う。
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解説
MTBF(Mean Time Between Failure)は「システムが修理され正常に稼働し始めてから、次回故障するまでの平均故障間隔」、MTTR(Mean Time To Repair)は「システムの故障を修理するために要した平均修復時間」を表していて、システムの稼働率は両方の指標も用いて次の式で求めることができます。
稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)
稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)
- 遠隔保守は遠隔地に設置されたシステムをネットワークを介して保守するサービスです。現地に直接出向かなくても障害に対処することが可能になるのでMTTRは短くなります。
- 稼働率を向上させるにはMTBFを長く、MTTRを短くします。
- システムの構成が複雑なほどMTBFは短くなります。
- 正しい。予防保守では、その時点での正常稼働に影響なくても、経年劣化などにより信頼性の低下した部品を前もって交換します。これにより将来の障害発生リスクが低くなるのでMTBFが向上します。「予防保守によって,システムのMTBFは長くなる」は定番の出題ですので覚えておきましょう。
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