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試験形式のページでも少し触れましたが、基本情報技術者試験の出題範囲についてもう少し詳しく確認していきましょう。
基本情報技術者試験の出題範囲
情報処理技術者試験はその出題範囲が広いことで知られています。情報処理に関する問題はもちろん情報分野の関連法規、経営学用語や企業会計の簿記の分野まで、おおよそ情報処理技術に関係ないと思われることまでが試験範囲に含まれています。
出題範囲の詳細及び求められる技術レベルは、下記ページで公開されているシラバスで確認することができます。
【試験要綱・シラバスなど】
https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/gaiyou.html
科目A試験の出題範囲
テクノロジ系(科目A試験:60問中41問)
- 1.基礎理論
- (離散数学・応用数学・情報理論・通信理論・計測制御理論)
- 2.アルゴリズムとプログラミング
- (データ構造・アルゴリズム・プログラミング・プログラム言語・マークアップ言語など)
- 3.コンピュータ構成要素
- (プロセッサ・メモリ・バス・入出力デバイス・入出力装置)
- 4.システム構成要素
- (システムの構成・システム評価指標)
- 5.ソフトウェア
- (オペレーティングシステム・ミドルウェア・ファイルシステム・開発ツール・オープンソースソフトウェア)
- 6.ハードウェア
- (ハードウェア全般)
- 7.ヒューマンインターフェイス
- (ヒューマンインターフェイス技術・インターフェイス設計)
- 8.マルチメディア
- (マルチメディア技術・マルチメディア応用)
- 9.データベース
- (データベース方式・データベース設計・データ操作・トランザクション処理・データベース応用)
- 10.ネットワーク
- (ネットワーク方式・データ通信と制御・通信プロトコル・ネットワーク管理・ネットワーク応用)
- 11.セキュリティ
- (情報セキュリティ・情報セキュリティ管理・セキュリティ技術評価・情報セキュリティ対策・セキュリティ実装技術)
- 12.システム開発技術
- (システム要件定義/ソフトウェア要件定義・設計・実装/構築・結合/テスト・導入/受入支援・保守/廃棄)
- 13.ソフトウェア開発管理技術
- (開発プロセス手法・知的財産適用管理・開発環境管理・構成管理/変更管理)
マネジメント系(科目A試験:60問中7問)
- 14.プロジェクトマネジメント
- (プロジェクトマネジメント・プロジェクトの統合・プロジェクトのステークホルダ・プロジェクトのスコープ・プロジェクトの資源、プロジェクトの時間・プロジェクトのコスト・プロジェクトのリスク、プロジェクトの品質・プロジェクトの調達・プロジェクトのコミュニケーション)
- 15.サービスマネジメント
- (サービスマネジメント・サービスマネジメントシステムの計画及び運用・パフォーマンス評価及び改善・サービスの運用・ファシリティマネジメント)
- 16.システム監査
- (システム監査・内部統制)
ストラテジ系(科目A試験:60問中12問)
- 17.システム戦略
- (情報システム戦略・業務プロセス・ソリューションビジネス・システム活用促進評価)
- 18.システム企画
- (システム化計画・要件定義・調達計画/実施)
- 19.経営戦略マネジメント
- (経営戦略手法・マーケティング・ビジネス戦略と目標・評価・経営管理システム)
- 20.技術戦略マネジメント
- (技術開発戦略の立案・技術開発計画)
- 21.ビジネスインダストリ
- (ビジネスシステム・エンジニアリングシステム・e-ビジネス・民生機器・産業機器)
- 22.企業活動
- (経営組織論・OR/IE・会計財務)
- 23.法務
- (知的財産権・セキュリティ関連法規・労働関連/取引関連法規・その他の法律/ガイドライン/技術者倫理・標準化関連)
大きく分けると技術的内容のテクノロジ系、管理的内容のマネジメント系、業務的内容のストラテジ系に分かれています。各分野はさらにいくつかの中分類に細分化されています。中分類だけでも23もあり、プログラミングに関する勉強だけでは済まないことが分かると思います。
科目B試験の出題範囲
- 1.プログラミング全般に関すること
- 実装するプログラムの要求仕様(入出力,処理,データ構造,アルゴリズムほか)の把握,使用するプログラム言語の仕様に基づくプログラムの実装,既存のプログラムの解読及び変更,処理の流れや変数の変化の想定,プログラムのテスト,処理の誤りの特定(デバッグ)及び修正方法の検討 など
- 2.プログラムの処理の基本要素に関すること
- 型,変数,配列,代入,算術演算,比較演算,論理演算,選択処理,繰返し処理,手続・関数の呼出し など
- 3.データ構造及びアルゴリズムに関すること
- 再帰,スタック,キュー,木構造,グラフ,連結リスト,整列,文字列処理 など
- 4.プログラミングの諸分野への適用に関すること
- 数理・データサイエンス・AI などの分野を題材としたプログラム など
- 5.情報セキュリティの確保に関すること
- 情報セキュリティ要求事項の提示(物理的及び環境的セキュリティ,技術的及び運用のセキュリティ),マルウェアからの保護,バックアップ,ログ取得及び監視,情報の転送における情報セキュリティの維持,脆弱性管理,利用者アクセスの管理,運用状況の点検 など
科目B試験の出題範囲は、プログラミング、データ構造、アルゴリズム、セキュリティに限られます。科目B試験20問のうち8割に当たる16問がプログラミング・アルゴリズム問題なので、セキュリティはおまけみたいなものです。
基本情報技術者の出題範囲は、
- テクノロジ関係の出題数が多い
- プログラムの知識が必須
- 情報基礎から企業経営に及ぶ広大な範囲が特徴