平成14年春期試験問題 午前問38
問38解説へ
スループットに関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ジョブとジョブの間にオペレータが介入することによってシステムに遊休時間が生じても,スループットには影響を及ぼさない。
- スループットは,CPU性能の指標であり,入出力の速度,オーバーヘッド時間などによって影響を受けない。
- 多重プログラミングは,ターンアラウンドタイムの短縮に貢献するが,スループットの向上にはあまり役立たない。
- プリンターへの出力情報を一時的に磁気ディスク装置へ保存するスプーリングは,スループットの向上に役立つ。
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解説
スループットは、システムで単位時間当たりに処理される仕事の量を表します。データ処理におけるスループットには、コンピュータに搭載されるCPUのクロック周波数やハードディスクの回転速度、OSなど、様々な要因が影響し、システムのパフォーマンスの評価基準となります。
処理が遅いプリンターの出力に合わせてCPUがデータ転送処理を行うと、CPUに遊休時間が生じてしまいます。そこで一度出力データを補助記憶装置へ転送し、補助記憶装置からプリンターにデータを転送することで、CPUは即座に次の処理にうつることができます。(スプーリング処理)
これによってCPUの空き時間が減少し、有効に使うことができるのでスループットは向上が見込めます。
「スプーリングはスループットを向上させる。」は、情報処理技術者試験の各区分で繰り返し出題されている定番中の定番問題です。覚えておきましょう。
処理が遅いプリンターの出力に合わせてCPUがデータ転送処理を行うと、CPUに遊休時間が生じてしまいます。そこで一度出力データを補助記憶装置へ転送し、補助記憶装置からプリンターにデータを転送することで、CPUは即座に次の処理にうつることができます。(スプーリング処理)
これによってCPUの空き時間が減少し、有効に使うことができるのでスループットは向上が見込めます。
「スプーリングはスループットを向上させる。」は、情報処理技術者試験の各区分で繰り返し出題されている定番中の定番問題です。覚えておきましょう。
- システムに遊休時間が生じると、単位時間当たりの仕事量は減少するので誤りです。
- スループットには、CPUの性能以外の様々な要因も影響します。
- 多重プログラミングとは、一つの処理装置で見かけ上複数のプログラムを実行させる、マルチタスク方式のことです。一つのプログラムが入出力待ちなどになったときに、他のプログラムを処理させることでCPUの遊休時間を少なくすることができるのでスループットの向上が見込めます。したがってこの記述は誤りです。
- 正しい。
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