平成14年春期試験問題 午前問53
問53解説へ
ソフトウェア開発における仕様のレビューに関する記述として,適切なものはどれか。
- 外部仕様と内部仕様とは,独立した関係が望ましく,相互依存するほどレビューによる不良発見が難しくなる。
- 外部仕様のレビューでは,ユーザー要件や実現可能性を確認し,内部仕様のレビューでは,外部仕様との不整合や内部仕様書内の矛盾を発見する。
- ソフトウェアのエラー数は,外部仕様のレビューによって発見されたエラー数と,内部仕様のレビューによって発見されたエラー数の和である。
- 内部仕様のレビューは,プログラムの制御構造,モジュール間の制御構造,帳票・画面の様式について実施する。
正解 イ問題へ
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解説
レビューとは、システム開発の各段階でその成果物に誤りがないかを確認・検証することです。効果的にレビューを行うためにいくつかの手法が考案されています。
- インスペクション
- 事前に役割を決められた参加者が責任のある第三者(モデレーター)の下で成果物を確認する、最も公式なレビュー技法。
- ウォークスルー
- 開発者が主体となりプログラムのステップごとにシミュレーションを行いながらエラーの早期発見を目的として確認していく手法。開発メンバーで実施されることが多く、管理者は原則的に参加させないという特徴がある。
- ラウンドロビン
- レビュー参加者が持ち回りで責任者を務めながらレビューを遂行していく手法。参加者の意欲が高まる効果が期待できる。
- 外部仕様とは、ユーザーからのシステム要件をもとにシステムの機能を定義するものです。ユーザーの立場からみた業務機能を中心に設計を行うことが目的で、この作業工程ではサブシステムの定義と機能分割、論理データモデル定義、画面・帳票・コードの定義などが実施されます。
内部仕様とは、外部仕様の要件をコンピューターまたはシステム上でいかに効率よく動作させるかというシステム的な仕組みを定義するものです。
したがって、外部仕様と内部仕様は密接な関係にあります。 - 正しい。
- 開発工程以降のテストで発生したエラー数も含めます。
- プログラムの制御構造、モジュール間の制御構造はプログラム設計(仕様)で実施するレビューです。
また、帳票・画面の様式については、外部仕様で実施するレビューです。
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