情報セキュリティ (全127問中26問目)
No.26
楕円曲線暗号の特徴はどれか。
出典:平成31年春期 問39
- RSA暗号と比べて,短い鍵長で同レベルの安全性が実現できる。
- 共通鍵暗号方式であり,暗号化や復号の処理を高速に行うことができる。
- 総当たりによる解読が不可能なことが,数学的に証明されている。
- データを秘匿する目的で用いる場合,復号鍵を秘密にしておく必要がない。
- [出題歴]
- 応用情報技術者 R5秋期 問37
分類
テクノロジ系 » セキュリティ » 情報セキュリティ
正解
ア
解説
楕円曲線暗号(ECC:Elliptic Curve Cryptography)は、楕円曲線上の点の演算を用いた公開鍵暗号方式です。1985年に発明されました。楕円曲線によって定義された有限可換群上の離散対数問題を解く際の計算量の多さを安全性の根拠とし、同じ強度を想定した場合、RSAより鍵長を短くできる利点があります。ビットコインで採用されている暗号方式として有名です。
2023年現在、RSAの鍵長は2,048ビット以上を使用することが推奨されています。公開鍵暗号方式は暗号化・復号に要する計算量が多いため、RSAの鍵長は処理負荷の面でネックとなっています。代わりに、鍵長が少なくて済む楕円曲線暗号へのニーズが高まってきています。特に組込みシステムやIoTデバイスなどの資源に制約のある環境では有効な選択肢となります。
2023年現在、RSAの鍵長は2,048ビット以上を使用することが推奨されています。公開鍵暗号方式は暗号化・復号に要する計算量が多いため、RSAの鍵長は処理負荷の面でネックとなっています。代わりに、鍵長が少なくて済む楕円曲線暗号へのニーズが高まってきています。特に組込みシステムやIoTデバイスなどの資源に制約のある環境では有効な選択肢となります。
- 正しい。楕円曲線暗号の特徴です。RSAの鍵長2,048ビットで実現できる暗号強度を、楕円曲線暗号では鍵長224ビットで実現できます。
- 楕円曲線暗号は公開鍵暗号方式です。
- 不可能なわけではありません。現実的に有効な時間での解読が難しいことを安全性の根拠にしています。
- 他の公開鍵暗号方式と同様に、暗号化通信で用いる場合には、暗号化鍵を公開し、復号鍵を秘密にします。