基本情報技術者平成17年春期 午前問64

問64

公開かぎ暗号方式の用法に関する記述のうち,送信者が間違いなく本人であることを受信者が確認できるのはどれか。
  • 送信者は自分の公開かぎで暗号化し,受信者は自分の秘密かぎで復号する。
  • 送信者は自分の秘密かぎで暗号化し,受信者は送信者の公開かぎで復号する。
  • 送信者は受信者の公開かぎで暗号化し,受信者は自分の秘密かぎで復号する。
  • 送信者は受信者の秘密かぎで暗号化し,受信者は自分の公開かぎで復号する。
  • [出題歴]
  • 初級シスアド H14春期 問53
  • 初級シスアド H20春期 問49

分類

テクノロジ系 » セキュリティ » 情報セキュリティ

正解

解説

公開鍵暗号方式は、暗号化と復号に異なる鍵を使用する暗号方式です。暗号化通信とデジタル署名に使用されます。

暗号化通信では、送信者は受信者の公開鍵で通信データを暗号化し、受信者は自分の秘密鍵で通信データを復号します。暗号化鍵と復号鍵は一対のペアとして生成され、ある公開鍵で暗号化されたデータは、その鍵のペアである秘密鍵でしか元のデータに戻せません。暗号文を復号できるのは正当な受信者しかいないため、通信の秘匿が確保されます。

デジタル署名では、送信者は自分の秘密鍵で署名を作成し、受信者は送信者の公開鍵で署名を検証します。暗号化通信と比較して送信者・受信者の使用する鍵が逆になっていることに注意しましょう。送信者の公開鍵を使用して署名の検証に成功したということは、その署名が送信者の秘密鍵によって作成され、改ざんされていないことを意味するため、通信データの完全性と送信者の正当性が証明されます。

2つのうち送信者の正当性の確認に使用する技術はデジタル署名です。前述のとおり、デジタル署名では、送信者は自分の秘密鍵で署名データを作成し、受信者は送信者の公開鍵で署名データを検証します。したがって「イ」が正しい手順です。
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