HOME»基本情報技術者試験掲示板»令和5年 免除 問3,標準偏差に関する記述
投稿する
令和5年 免除 問3,標準偏差に関する記述 [5601]
jjon-comさん(No.1)
★FE ゴールドマイスター
この書き込みは質問ではありません。
このサイトを眺めていて次の問題の解説がまだないことに気づきました。
基本情報 令和5年 免除 問3
https://www.fe-siken.com/kakomon/05_menjo/q3.html
出題者は +a や ×2 を当てはめた場合の標準偏差を正しく計算できるか,を要求しているのでなく,標準偏差とはどんな値かという概念さえ分かっていれば解答群から正解を絞り込めるよう,作問しているように私は思います。
私はこのサイトの管理者さんのような正統派の解説文は書けないのですが,解答群から正解を絞り込むための文なら書けそうに思いますので試してみました。
暫定でもよいので何か説明が欲しいという人がいらっしゃるなら,どうぞ。
↓
数値データの集まりにおいて,その平均から各々のデータがどれだけ隔たっているかを示す値を偏差と呼び,データの集まり全体としてその平均からどれだけ散らばっているといえるかを表す値を分散と呼ぶ。
n個の数値データを x1, x2, x3, ... , xn で表し,
その平均 (x1+x2+x3+ ... +xn)÷n を μ としたとき,
分散は次の式で表される。
((x1-μ)^2 +(x2-μ)^2 +(x3-μ)^2 + ... +(xn-μ)^2)÷n = 偏差の2乗の総和の平均
さらに,分散は元データを2乗しているため,√分散 を求めることで元データと単位を揃えることができる。この √分散 を標準偏差と呼ぶ。
以上から,分散(標準偏差)の次の性質が読み取れる。
・偏差を2乗しているため,平均を上回る正方向の偏差と平均を下回る負方向の偏差が互いに打ち消し合うことはない。偏差の正負の方向に関わらず「偏差の絶対値」として平均からの散らばり度合いを求めている。
・データの集まり全体として,平均から遠く離れているほど分散(標準偏差)は大きくなり,平均近くに集まっているほど分散(標準偏差)は小さくなる。
以上の知識を基に解答群を確認していく。
全てのデータに定数aを加えると,データの集まり全体が正方向にaだけ移動する。平均μもaだけ増加するが,データの集まり全体の分布の形状は変化しない。ならば偏差も,分散も,標準偏差も変化しない。よってアとイは不正解。
全てのデータを2倍すると,偏差は2倍になり,分散も標準偏差も大きくなる。よって標準偏差が1/2倍になるというウは不正解。
よって残るエが正解。
このサイトを眺めていて次の問題の解説がまだないことに気づきました。
基本情報 令和5年 免除 問3
https://www.fe-siken.com/kakomon/05_menjo/q3.html
出題者は +a や ×2 を当てはめた場合の標準偏差を正しく計算できるか,を要求しているのでなく,標準偏差とはどんな値かという概念さえ分かっていれば解答群から正解を絞り込めるよう,作問しているように私は思います。
私はこのサイトの管理者さんのような正統派の解説文は書けないのですが,解答群から正解を絞り込むための文なら書けそうに思いますので試してみました。
暫定でもよいので何か説明が欲しいという人がいらっしゃるなら,どうぞ。
↓
数値データの集まりにおいて,その平均から各々のデータがどれだけ隔たっているかを示す値を偏差と呼び,データの集まり全体としてその平均からどれだけ散らばっているといえるかを表す値を分散と呼ぶ。
n個の数値データを x1, x2, x3, ... , xn で表し,
その平均 (x1+x2+x3+ ... +xn)÷n を μ としたとき,
分散は次の式で表される。
((x1-μ)^2 +(x2-μ)^2 +(x3-μ)^2 + ... +(xn-μ)^2)÷n = 偏差の2乗の総和の平均
さらに,分散は元データを2乗しているため,√分散 を求めることで元データと単位を揃えることができる。この √分散 を標準偏差と呼ぶ。
以上から,分散(標準偏差)の次の性質が読み取れる。
・偏差を2乗しているため,平均を上回る正方向の偏差と平均を下回る負方向の偏差が互いに打ち消し合うことはない。偏差の正負の方向に関わらず「偏差の絶対値」として平均からの散らばり度合いを求めている。
・データの集まり全体として,平均から遠く離れているほど分散(標準偏差)は大きくなり,平均近くに集まっているほど分散(標準偏差)は小さくなる。
以上の知識を基に解答群を確認していく。
全てのデータに定数aを加えると,データの集まり全体が正方向にaだけ移動する。平均μもaだけ増加するが,データの集まり全体の分布の形状は変化しない。ならば偏差も,分散も,標準偏差も変化しない。よってアとイは不正解。
全てのデータを2倍すると,偏差は2倍になり,分散も標準偏差も大きくなる。よって標準偏差が1/2倍になるというウは不正解。
よって残るエが正解。
2024.09.16 13:11
QMさん(No.2)
★FE ゴールドマイスター
要約すると、
・分散や標準偏差はデータの「散らばり度合」を表すもの。
・定数を足しても分布の形状は変わらないので、分散(標準偏差)も変わらない。
・2倍すると分布が広がるので、散らばりも大きくなる。
ですね。
これで直感的にわかるとは思いますが、
念のため、変更の影響について数式でも示しておきます。
全てのデータに定数aを加えると、
平均値は
{(x1+a)+(x2+a)+(x3+a)+...+(xn+a)}÷n = {(x1+x2+x3+...+xn)+a×n}÷n = μ+a
よって偏差は
(x1+a)-(μ+a)=x1-μ
のようになり、元のデータの偏差と変わらない。
当然、偏差から計算する分散や標準偏差も変わらない。
全てのデータを2倍すると、
平均値は
{(x1×2)+(x2×2)+(x3×2)+...+(xn×2)}÷n = {(x1+x2+x3+...+xn)×2}÷n = μ×2
よって偏差は
(x1×2)-(μ×2)=(x1-μ)×2
のようになり、元の偏差の2倍となる。
だから標準偏差も大きくなる。
分散は2^2倍になり、標準偏差は2倍・・・という詳細まで説明必要かしら?
・分散や標準偏差はデータの「散らばり度合」を表すもの。
・定数を足しても分布の形状は変わらないので、分散(標準偏差)も変わらない。
・2倍すると分布が広がるので、散らばりも大きくなる。
ですね。
これで直感的にわかるとは思いますが、
念のため、変更の影響について数式でも示しておきます。
全てのデータに定数aを加えると、
平均値は
{(x1+a)+(x2+a)+(x3+a)+...+(xn+a)}÷n = {(x1+x2+x3+...+xn)+a×n}÷n = μ+a
よって偏差は
(x1+a)-(μ+a)=x1-μ
のようになり、元のデータの偏差と変わらない。
当然、偏差から計算する分散や標準偏差も変わらない。
全てのデータを2倍すると、
平均値は
{(x1×2)+(x2×2)+(x3×2)+...+(xn×2)}÷n = {(x1+x2+x3+...+xn)×2}÷n = μ×2
よって偏差は
(x1×2)-(μ×2)=(x1-μ)×2
のようになり、元の偏差の2倍となる。
だから標準偏差も大きくなる。
分散は2^2倍になり、標準偏差は2倍・・・という詳細まで説明必要かしら?
2024.09.16 14:56
管理人(No.3)
お二人とも解説の提案ありがとうございました。
この問題は二種時代の平成12年からの流用ということで、まだ解説を書けていませんでした。ご投稿内容をたよりに時期を見て解説を追加したいと思います。
この問題は二種時代の平成12年からの流用ということで、まだ解説を書けていませんでした。ご投稿内容をたよりに時期を見て解説を追加したいと思います。
2024.09.17 16:20