基本情報技術者過去問題 平成30年春期 午後問2

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問2 ハードウェア

論理回路に関する次の記述を読んで,設問1~3に答えよ。

主要な論理演算の真理値表を表1に示す。

設問1

表1に示した論理演算を行う論理回路を用いて,表2に示すXOR(排他的論理和)の論理演算を行う論理回路を図1のとおり作成した。図1中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
pm02_2.png/image-size:323×320
a に関する解答群
  • AND
  • NAND
  • NOR
  • OR

解答選択欄

  • a:

解答

  • a=

解説

図1の回路図における、2つの入力の組合せとNAND回路及びaの出力、そして全体の出力の関係を整理すると下図のようになります。
pm02_5.png/image-size:477×175
NAND回路とaの出力は、それに続くAND回路の入力となります。NAND回路からの出力と、AND回路の「2つの入力が両方とも"1"のときにだけ"1"を出力する」という特徴を踏まえれば、入力と出力の関係を満たすためにaの出力の1行目には"0"が、2、3行目には"1"が入ることが確定します。
pm02_6.png/image-size:477×175
選択肢の4つの論理回路のうち、真理値表の上3行がaの出力と一致するのはOR回路しかありません。したがってaには「OR」が入ります。

a=エ:OR

設問2

1桁の2進数X,Yを入力して,その和の下位桁をZ,桁上がりをCに出力する半加算器の論理回路を図2に示す。図2中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
pm02_3.png/image-size:192×114
b,c に関する解答群
  • AND
  • NAND
  • NOR
  • OR
  • XOR

解答選択欄

  • b:
  • c:

解答

  • b=
  • c=

解説

半加算器における、2つの入力値及び出力Cと出力Zの関係を図示すると以下のようになります。
pm02_7.png/image-size:90×58
bについて〕
出力Zは下位桁を表すビットです。2つの入力値と出力Zの間には以下の関係があります。
pm02_8.png/image-size:223×126
この真理値表はXORのそれと一致します。したがってbには「XOR」が入ります。

b=オ:XOR

cについて〕
出力Cは桁上がりを表すビットです。2つの入力値と出力Cの間には以下の関係があります。
pm02_9.png/image-size:223×126
この真理値表はANDのそれと一致します。したがってcには「AND」が入ります。

c=ア:AND

設問3

論理回路に関する次の記述中の に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

 この論理回路は,1ビットの入力 X,Y をそれぞれパラメータ Wx,Wy で重み付けして加算した結果を求め,パラメータ T をしきい値として,次のとおりに動作する。
  • Wx×X+Wy×Y≧Tのとき,1をZに出力する。
  • Wx×X+Wy×Y<Tのとき,0をZに出力する。
 例えば,パラメータ Wx が 0.5,Wyが 0.5,T が 0.3(以下,パラメータ〔0.5,0.5,0.3〕のように表記する)の場合には,表3に示すとおり,この論理回路における入力と出力の関係(以下,入出力関係という)はOR(論理和)になる。
pm02_4.png/image-size:319×165
同様に,
  • AND(論理積)になる入出力関係は,パラメータdで実現できる。
  • NAND(否定論理積)になる入出力関係は,パラメータeで実現できる。
d,e に関する解答群
  • 〔-0.5,-0.5,-0.8〕
  • 〔-0.5,-0.5,-0.2〕
  • 〔0.5,0.5,-0.5〕
  • 〔0.5,0.5,0.2〕
  • 〔0.5,0.5,0.8〕
  • 〔0.5,0.5,1.5〕

解答選択欄

  • d:
  • e:

解答

  • d=
  • e=

解説

各パラメータを使用して図3と同様に計算していきます。重みのパラメータ(WxとWy)の組合せは2種類しかありませんので、まずそれぞれの「Wx×X+Wy×Wy」を計算してから、しきい値Tの違いによる出力値の変化を見極める方法が良さそうです。

[重みパラメータが〔-0.5,-0.5,□〕]
pm02_10.png/image-size:486×161

[重みパラメータが〔0.5,0.5,□〕]
pm02_11.png/image-size:486×305
  • NANDの真理値表と一致します。よってeには「ア」のパラメータが入ります。
  • NORの真理値表と一致します。
  • 全ての出力が"1"となる論理回路です。
  • ORの真理値表と一致します。
  • ANDの真理値表と一致します。よってdには「オ」のパラメータが入ります。
  • 全ての出力が"0"となる論理回路です。
d=オ:〔0.5,0.5,0.8〕
 e=ア:〔-0.5,-0.5,-0.8〕

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